2025.7.23【光の森】七夕によせて

前回のスタッフブログの題目に引き続き、七夕についてお話させて頂きます。
子供の頃、七夕が近づくと、父が山から孟宗竹を切って持ち帰ってきました。
その竹に、子供たち皆で、折り紙で飾りを作り、短冊に願い事を書いたものです。
七夕伝説は、遠く中国に由来するそうで、天に住む織姫と牛飼いの牽牛が、
大層働き者だったので、天帝に気に入られて夫婦になったのですが、結婚したとたん、
遊び惚けるようになったため、天帝の怒りをかい、二人の間に大きな川(天の川)を流し、
会えなくなってしまったとのことです。
その後、多少哀れに思った天帝が、カササギに命じて、七夕の日に、天の川に橋を架けて
年に一度会えるようになったとされています。
七夕伝説について書かれている「古詩十九首」の「其の十」で、初句をもって
「迢迢牽牛星(ちょうちょうたるけんぎゅうせい)」と呼ばれている詩です。
遥か遠くの牽牛星よ 白く輝く織姫星よ
(中略)
天の川は清く澄み浅く、牽牛とそれほど遠く離れてもいないのに、
まるで水の満ち溢れる大河に隔てられるかのように
じっと見つめあうだけで、言葉を交わすこともできない
「文選 古詩十九首」
この時期に夜空を見上げると、ひときわ明るい夏の大三角形が輝いています。
わし座のアルタイル(牽牛星)、こと座のベガ(織姫星)、白鳥座のデネブです。
そして、牽牛星と織女星の間に、天の川(銀河星雲)が流れていることに気づかれることでしょう。
星が見える夜は是非観測されてみてはいかがでしょうか。